歯周病治療とメインテナンス
定期的に歯石を取ってもらっていたけど、どうしてこんなに歯周病が進んでしまったのでしょうか、、、。
重度の歯周病患者さんから頻繁にお聞きする言葉です。
定期的な歯石除去などは歯周治療ではメインテナンス治療として、一通りの歯周治療(メインテナンスに対し、動的治療と言います)が終わった患者さんの健康維持のために行われます。
動的治療が行われなかったり、メインテナンス期間に悪化した歯周病をそのままになっていたりすると、知らないうちに歯周病が進む危険性があります。
歯石取りだけをしていて大丈夫な人と、動的治療を行わなければならない人では、お口の中にどんな違いがあり、そのリスクをどのように評価すればよいでしょうか。
歯周ポケット深さと、BOP(ポケット検査時の出血)はリスク評価の重要な指標です。
歯周ポケット
深い歯周ポケットは、清掃器具が届かなくなるばかりか、酸素も少なくなり、歯周病原細菌にとって快適な環境となります。
たとえ症状がなくても、細菌の増殖によって歯周病が進行するリスクとなります。
歯周病になると、歯肉や周りの組織に炎症が起こり、検査の時に容易に出血(BOP・下のチャートでピンク塗)するようになります。この出血がある部位は、まさに歯周病が進行しています。
BOPは、歯周病が実際に進んでいるという現象を示しています。
話は、歯石取りに戻ります。果たしてあなたが今受けている歯石除去治療は、メインテナンスなのでしょうか、動的治療なのでしょうか。