歯ぎしりBruxism

歯ぎしりとは

歯ぎしりの原因

歯ぎしりは一般にストレスに対する反応と考えられています。上下の歯を噛み合わせてギリギリとすり合わせることを歯ぎしり、一定の時間強く噛み締めたりすることを食いしばりと言います。

歯ぎしりの治療

習癖指導や睡眠時マウスピース(ナイトガード)の作成、噛み合わせの調整(咬合調整:歯を削って上下の歯のあたりを調整する)を行います。実際には歯を削る必要のないナイトガードでの治療が一番多いです。

歯ぎしり治療の流れ

カウンセリング(習癖やストレスの状況について)を行い、習癖指導を行います。その後、ナイトガード作成用に歯の型取りを行います。次回ナイトガードをセットし、その後数回調整を行います。

▶︎ 歯ぎしりの主な種類
歯のこすり合わせ
(グラインディング)
顕著なのが歯のすり減りです。また、歯が浮いた感じや、噛んだ時の痛み(歯根膜症状)などが出ることもあります。噛み合わせの力が歯の根元に集中して、歯が欠ける(くさび状欠損)ことで冷たい物が滲みることもあります。
歯の噛みしめ
(クレンチング)
グラインディングと比べて、歯の磨り減りは少ないですが、歯根膜症状やくさび状欠損などが引き起こされ、同様の症状があります。

歯ぎしりによる二次障害

歯ぎしりによる歯への障害

歯が欠けた・歯が磨り減った・根元が冷たいもので滲みるといった所見がみられます。歯の根に亀裂(歯根破折)が入ることもあり、抜歯が必要になることもあります。さらに歯茎の中で歯の表面が剥がれる(セメント質剥離)では、歯周病と同じような所見・症状があることがあり、診断が難しいこともあります。また、明確な根拠は弱いですが、歯ぎしりが虫歯のなりやすさに影響するという考えもあります。

歯ぎしりによる歯の周りの組織への影響

歯が浮いた感じがする、噛むと痛いと言った症状は歯ぎしりに由来することがあります。これは歯の周りの歯根膜という歯を支える組織に機械的な力が過剰に加わることで炎症が起こるためです。歯を支える骨が吸収して減ってしまうこともあります。このようなところに歯周病が併発すると、歯周病が劇的に進行することがあります。

歯ぎしりによる顎関節への障害

顎関節症という言葉が広く認知されていますが、これも歯ぎしりやトゥースコンタクトハビット(TCH:上下の歯が接している習癖)との関連が深いです。噛み合わせの筋肉に筋肉痛の症状がでたり、関節周囲の血管が圧迫されルコとで関節周囲に痛みが出たりします。これらの痛みにより口が開きにくく(開口障害)なることも多いです。ひどい場合は、顎の関節での骨吸収を起こすこともあります。噛み合わせの力は、歯・歯周組織・顎関節で受け止められます。その力の影響がどこに出るかによって現れる症状の部位・程度が異なります。

歯ぎしりセルフチェック

  1. 歯が磨り減っている
  2. 朝起きると噛み合わせに違和感や筋肉に強張りがある
  3. 寝ている間の歯ぎしりを指摘される
  4. 冷たいものが滲みる
  5. 歯が浮いた感じがする
  6. 口を開けると顎関節から音が鳴る
  7. 口が開きにくい
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